Envelope FOOD HALL|[影山製油所]菜種油キラリボシ
そのままでおいしい、生しぼりの菜種油
島根県出雲市にある影山製油所は、未来の子供たちのためにという思いで安心安全な食用油をつくり続けています。今回ご紹介するのは、貴重な国産品種「キラリボシ」を使った菜種油。純系種をつくることからはじまり、できあがるまでなんと4年。キラリボシならではの爽やかな香りと味を楽しめる、生しぼりです。
■まるでナッツような香り
菜種の国産品種キラリボシをそのまま圧搾したのが「菜種油キラリボシ」。ひと口食べると、菜種由来の爽やかでどこかナッツに似た香りに驚かされます。
▲100g瓶1本には、原料の菜種が約420g使われています
エクストラバージンオリーブオイルのように生食に向いているので、ドレッシングやパン、またお料理の仕上げにひと垂らしするのもおすすめです。料理のジャンルを問わずに幅広く使える油です。
▲蒸した新玉ねぎに塩、キラリボシをかけた一品。香りとコクが加わって素材の味が際立ちます
■原種から育てる希少な菜種
昔の家庭では当たり前に使われていた国産の菜種油。今、原料である菜種は99%以上が輸入品ということをご存知でしょうか。影山製油所ではそのわずか1%に満たない国産菜種をしかも原種から栽培しています。安心安全な菜種油を提供するため、種づくりから始めます。
▲契約農家に提供する良質な種子を、ピンセットを使って丁寧に選別します
写真提供:影山製油所
菜種は交雑しやすい植物なので、花粉を運ぶ虫が入り込めない隔離圃場(ネットハウス)で育てることで品種の特性を守っています。こうしてできた種子は契約農家での栽培、乾燥、選別を経て、同所に戻り搾油されます。
種から菜種油ができるまで、4年という長い月日がかかります。
▲原種の刈取り作業 写真提供:影山製油所
1年目:秋に隔離圃場で原種を播く
2年目:隔離圃場で6月に収穫。原種増殖圃場で原種を播く
3年目:原種増殖圃場で6月に収穫。契約栽培農家(北海道・鳥取)で種播き
4年目:契約栽培農家で菜種を収穫、搾油
契約栽培農家で収穫された菜種は、昔ながらの圧力を加える圧搾製法でしぼります。
▲写真提供:影山製油所
圧搾後、斐伊川の伏流水を使って精製、ろ過をした菜種油は生産者(産地)ごとにタンクに入れられます。徹底した管理によって、どこでつくられた菜種かを辿ることができます。
■それは子供たちのために
出雲はその昔、江戸時代から続く菜種油の生産地でした。しかし輸入品の増加によって、菜の花畑も製油業者も減っていったそうです。そして今、この地域で伝統製法で菜種油をつくるのは、影山製油所だけ。
▲スタッフのみなさん 写真提供:影山製油所
子供たちが安心して口にできるものをという思いのもと妥協することない食油づくりを続けています。同所の菜種油は保育園の給食に使われています。また本物に触れる機会をと、小学校の社会科見学の受け入れもしています。次世代へ残したい、食べてほしい菜種油がここにありました。
▲一面が黄色になる菜の花畑の開花
写真提供:影山製油所
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《スタッフ買い物帖》わたしが菜種油を使う理由
SHOPPING MEMO
名称:食用菜種油
原材料名:国産菜種
内容量:100g
保存方法:直射日光を避け、常温、暗所で保存
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