三年かけてつくった切れのよさ、波佐見焼の醤油差し
ちょうどよい量が注げて、切れがいい。理想的な使い心地を追求し、工夫を重ね完成した「東屋」の醤油差し。波佐見焼の美しい白が食卓になじみます。
■つるりとなめらかな波佐見焼
日本の道具の魅力を改めて教えてくれる「東屋」。こちらの醤油差しは東屋だけでなく、色んな人の力が合わさってつくられています。デザインをした猿山修さん、型をつくった金子哲郎さん、そして白岳窯の職人さん。みなさん、東屋が信頼するつくり手の方々です。
白岳窯は長崎県波佐見焼の窯元です。熊本県の天草地方の天然陶石でつくられた磁器は、つるりと滑らかですがすがしい白。食卓にどんな器が並んでもなじんでくれます。
かたちはご覧の通り、ころりと転がりそうな丸。そこからちょこんと出た注ぎ口が可愛らしいのです。
■注ぎやすくて、切れがいい
醤油差しでストレスになるのが、切れの悪さ。液だれするのがイヤで、いっそ瓶のままで食卓へとも思うけれどそれも味気ない。
東屋の醤油差しは、そんな使い手の気持ちを汲み取り、切れのよさを大切につくられています。気持ちいい切れの理由は注ぎ口にあって、本体を傾けて戻す際にカーブした注ぎ口の中が真空になり、残った醤油がすっと本体に吸い込まれるようにつくられているのです。
しかも、中身の量に関わらずちょうどよい量が注げます。理想的な注ぎ口が完成するまで工夫を重ね、三年の月日をかけたそうです。
もう一つのこだわりポイントが、本体と蓋の合わさる部分にあります。
通常は蓋をしたまま焼くため釉薬がかからないこの部分にも釉薬をかけて、本体と蓋を別々に焼成。この手間により、合わせの部分に醤油の色やにおいがつかず、気持ちよく使いつづけることができるのです。
■一緒に使ってあげてほしい、相棒のお酢入れ
醤油差しには姉妹品として、お酢入れもつくられています。醤油差しより少し背が高くて、お尻も大きいお酢入れは、お兄さんまたはお姉さんのよう。二つ並んだときのことを考えてつくられている感じが、伝わってきます。
▲こちらがお酢入れ。醤油差しより少し大きめ
▲並べるとこんな感じです(左:お酢入れ、右:醤油差し)
「我が家は醤油をよく使うから大きい容器がいい」という場合にはお酢入れに醤油を入れてもいいですし、その逆も然り。
醤油とお酢に限らず、目詰まりしにくい液体なら何に使ってもOK。辣油、オリーブオイル、さらりとしたソースなどご家庭の食生活に合わせて、お使いになるとよいと思います。
▲左がお酢入れ、右が醤油差しです
SHOPPING MEMO
素材:天草陶石、石灰釉
サイズ:直径83×高さ67mm(注ぎ口含む)、容量95ml、重量70g