マスキングテープにつくられた居場所
兵庫県姫路市を拠点にする「枯白」は、暮らしの中で欲しいと思ったものを自分たちの手でつくりあげます。枯白の工房でも活躍している、ウォールナットのマスキングテープカッターをご紹介します。
■欲しいものを思い描いたかたちにして
いつのまにか暮らしの中の定番品となった、マスキングテープ。つくり手である枯白の乾喬彰さんも事務作業だけでなく、ものづくりをする際に頻繁に使うそうです。
にもかかわらず、欲しいテープカッターがなかったので「あったらいいな」というかたちを思い描いてつくられたのが、こちらのカッター台です。
カッター台に使われているのは、無垢の木、鉄そしてステンレス。
木は濃い茶色で重厚感のあるウォールナット。使っていくうちに、木ならではの素材感が出てくるそうです。
▲裏返すと、小さな文字で枯白の焼き印が
実際に工房で使われている様子がこちら。こんな風にたくさんの台に色を変えて使い分けているそうです。
▲並んでいる様子がいい雰囲気
■欲しいものを思い描いたかたちにして
カッター台はマスキングテープだけでなく、同サイズのセロテープ、メンディングテープにも使えます。
テープをセットするときは、支柱にテープを通して木の土台に差し込めばOKです。
「どこに置いたかしら?」と探しがちなマスキングテープも、居場所をつくってあげるとすっきり。味気なくなりがちな作業スペースに、無垢材の温かみが彩りを添えてくれます。
■道具とのお付き合いについて
お手入れについて聞くと「経年変化する素材は、その変化を愉しんでいただければと思っています。基本的に はそのままで問題ありませんが、気になるようでしたらメンテナンスを施してみてください」とのことでした。
なので使っているうちに気になったら、以下のお手入れをお試しください。
まずは木の部分。色味が薄くなったりツヤがなくなってきたと感じたら、細かめのサンドペーパー(400番くらい)で磨いて表面を整えた後、木工用オイルか植物性オイル(荏胡麻油や亜麻仁油など)を塗って乾拭きするとよいそうです。
鉄の部分は薄く塗装してあるので錆は発生しにくいのですが、もし錆が出た場合は、植物性オイルを塗って乾拭きしてください。
■時と人の手によって増す、美しさ
乾喬彰さん、直実さんからなる枯白は、かつて綿織工場だった跡地に建つ工房でスタッフとともにものづくりをしています。
▲兵庫県姫路市内の工房
人やものが練れて深みが増し、円熟した味わいが生じる。そんな意味をもつ「枯」。そして、新しさやものごとがはじまる原点のような新鮮さを意味する「白」。
木や鉄、真鍮など素材それぞれの美しさを大切につくられた枯白の作品は、まさに使われることによって趣を増し美しく育ちます。
写真提供:枯白(5枚目、11枚目、12枚目、13枚目)
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SHOPPING MEMO
材質:ウォールナット、鉄、ステンレス
サイズ:W4.5 ×D11× H6.5cm
※手仕事品ですのでサイズに多少の誤差はあります。ご了承ください。
※天然木を使用しているため、一点ずつ木目の表情が異なります。
※画面表示の色は、ご利用の環境により実際の色と多少異なる場合があります。