寝具の基礎知識


寝具と一口にいっても、アイテムはいろいろ。目的に合ったものを知るために寝具の名称と機能を再確認してみませんか。眠りの目的は、疲労回復。理想の寝姿勢に近づくことで睡眠の質がアップします。


- 理想の寝姿勢が心地よい睡眠をつくる
人は直立するとき、背骨周囲の筋肉が引き合って背骨を立てています。理想の寝姿勢は、仰向けに寝ていても立っているときと同じ状態になること。横向き寝の場合は、背骨がまっすぐになると身体に負担がありません。その状態に導くのが寝具の役割です。正しい寝姿勢によって身体の血流がよくなり、寝心地が変わります。



- 寝具の名称と機能 

<掛布団>
心地よい眠りの必須条件である温度と湿度調整の大きな部分を担うのが掛布団。身体を隙間なく包み込む軽さやフィット性、“あたたか過ぎずに寒すぎない状態”をキープする保温性が掛布団選びのポイントです。

掛布団は、大きくわけると、「わた布団」と「羽毛布団(ダウン)」があります。ごく薄いものを「肌掛け」中くらいを「合掛け」、厚みのしっかりしたものを「本掛け」と呼ばれています。

〇わた布団
羊毛、綿(コットン)、シルク(真綿)、合成繊維(ポリエステル、ポリエチレン)

〇羽毛布団
羽毛(ダウン)

真綿や羽毛は外の熱が伝わりにくく、保温性と調湿性にすぐれています。真綿(まわた)は蚕から生まれた絹でできたわたのことで、しっとりと包み込むようなやわらかい肌触りが特長。布団にくるまれる感覚がお好きな方や、冬以外の季節でも保温性のある掛布団を使いたい方におすすめです。



羽毛は、ダウンの中にたくさんの空気を含み蓄えることから高い保温性を発揮します。ダウンボールが大きく、質の高い羽毛布団は天然の調温、調湿機能がはたらき、暑いときは涼しく、寒いときはあたたかく感じることもできます。


<マットレス>
入眠中の無意識な身体を支える役割がマットレス。起きている間に姿勢を保っていた筋肉を緩めて、身体の重みを均等に分散させる“体圧分散”を高めることで寝心地が大きく変わります。天然素材のマットレスは、へたりにくく耐久性の高さが特徴。天然ラテックスの足を付け板張りしたものや、馬毛、羊毛などがあります。

<ベッドパッド・敷きパッド>
理想の寝姿勢に近づくためにおすすめしたいアイテムがクッション性を備えたウールのベッドパッド。身体には凸凹があり、身体とマットレスのあいだを埋めることで体圧分散を高めることができます。正しい寝姿勢によって身体の血流がよくなり、寝心地が大きく変わります。

麻の敷きパッドは、使うことで敷き布団やマットレスの汚れることを防ぎます。吸湿放湿を備えた麻は蒸発する汗をコントロール。マットレスに湿気がたまることも防ぎ、気軽に洗えるため快適に使えます。

<毛布・ケット>
眠るときに熱源となるのが体温。自分の体温を掛け布団にうつすことであたたかい状態になります。毛布やケットは季節や睡眠環境に応じて布団にプラスしたり、単体で使うことで、温度と湿度調整をサポート。素材は麻、綿、ウール、シルク、カシミヤなどの種類があり、体質や季節ごとに使い分けることで寝心地がアップします。

<ベッドリネン(カバー)>
肌に直接触れるカバーはたっぷりかいた汗を吸収し、放出してくれる天然素材がおすすめです。リネンはとてもすぐれた素材で熱伝導率が高く、吸湿性、放湿性の点で睡眠のストレスを軽減してくれます。ベッドリネンは睡眠の心地よさに大きく影響し、ニオイがつきにくく、清潔に気持ちよく使えるところからも天然素材が最適です。

〇リネン
調湿性が抜群、熱伝導率が高く熱を放出する、繊維が丈夫で、使うほどに風合いが増す

〇コットン
繊維の先端が丸く肌触りがなめらか、吸湿性が高い、熱伝導率が低く熱が放出されにくい

<枕>
睡眠は身体だけでなく脳を休める時間。天然素材をえらぶことで汗を吸湿、放湿することができます。枕選びも直立しているときの頭の位置を自然に保てるものが理想。(1)敷布団などの寝具環境、(2)入眠時の向きによって考えていきます。起きた時に首や腰がいたいときは枕選びが影響していることもあります。枕は素材によっては弾力性が失われている場合もあり、定期的に見直すのがおすすめです。



1.寝具環境

ベース部分(マットレスやベッドパッド)が身体を吸収していて、体圧分散性が高い場合には枕は低め。逆に吸収しにくい場合は高さが必要です。

2.入眠時の向き
仰向けに寝る場合は、低めが良好で枕がしっかり頭を支え、横から見たときに背骨から頸椎にかけてゆるやかなS字カーブを描く状態に。横向き寝の場合は、肩幅の分を考慮し、高さが必要。頸椎から背骨にかけて一直線のラインになるものを選ぶとよいでしょう。