刃物屋さんが考える、よいキッチン鋏
■研ぎ直して、長く付き合える
吉實がキッチン鋏をつくることになったきっかけ。それは「キッチンに切れない道具があるのは許せない」という刃物のプロならではの思いから。そしてちょうどお客様からのご要望があったことも誕生の後押しになったといいます。吉實が考える「よいキッチン鋏」とは?
それは切れ味が長く続くこと。そして研ぎ直しができること。
硬度の高いステンレス材を使っているので、切れるのはもちろんその切れが長持ちします。そして研ぎ直しもできるから長く使う事ができます。切れなくなっても買い直さなくていいんです。
切れ味が気になり始めたら、お店でメンテナンス(有料)をしてもらいましょう。料金の目安は2,500円~3,000円くらいです。詳細は吉實に直接お問い合わせくださいね。
▲材質は変色しづらいオールステンレス製。鋼製だと変色してしまう柑橘を切っても大丈夫。持つとずっしりとした重みを感じます
手入れをしながら長く使うことができるのは、よいものである証拠。信頼できる職人さんと分業しながら、吉實では刃を研ぎ上げる本刃付けと鋏の中心となるネジの調整を行います。
最終仕上げをしながら不具合がないかを確かめ、納得いくものだけが商品としてお客様の手に渡っていきます。
■キッチン鋏の可能性
吉實のキッチン鋏は、切りにくい薄手のビニールでも気持ちよく切れます。切れ味がいいから、包丁と同じように使える頼もしい存在。
袋を開けるだけではなく、食材の下処理や出来上がったお料理のカットにも重宝します。包丁やまな板を洗う手間も省けて、時間がないときには本当に助かります。▲乾物の昆布が、気持ちよくスパっと切れます▲ちょっと薬味が欲しい時、必要な分だけチョキチョキ▲切りづらい皮つき鶏肉だって、ストレスなくカットできます
刃の一部にあるぎざぎざで、食材を滑りにくくしてくれます。意外と便利なのがピザやお好み焼きを食べるとき。熱々でソースがかかっているお料理もお皿の上で切り分ければ、形を崩すことなく食卓に運ぶことができます。切るだけでなく、栓抜きや蓋開けとして使うことも可能。キッチン鋏1本でいろんなことができてしまいます。
■お手入れはとっても簡単
使ったあとのお手入れは特に気にすることはありません。洗剤のついたスポンジや食洗機で洗い、水気を取ればOKです。特にネジの周りはしっかりと拭きましょう。動きが悪くなるのを防いでくれます。
熱湯消毒もできるので衛生的にも安心です。※分解はできません
■吉實について
吉實は江東区無形文化財の老舗。昔ながらの製法で鋼やステンレスの包丁を1本1本手で仕上げています。数々の名店と言われる和食料理人や料理研究家が御用達の包丁をつくり続けています。▲お店には鋼やステンレスの包丁がずらり
カレーのお店「オクシモロン」スタッフに愛用者が多い吉實の包丁。「野菜の繊維をつぶさずにふわっと仕上げられる」「肉の断面がきれいに切れる」「長時間使っても疲れない」「切り物が楽しいし、包丁を大切に扱うようになった 」…などその魅力はたくさん。
▲オクシモロン店主でありシェフである村上も愛用者のひとり。定番のエスニックそぼろカリーの薬味もこの包丁で刻みます(写真は8寸サイズの洋包丁)
▲包丁を砥石で研ぐ最終工程の本刃つけ。仕上げながら、それまでの工程で不具合がなかったかを確認する吉澤さん
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《おいしいつくり手》切れるように、研げるように。「吉實」のずっと使える包丁づくり。
SHOPPING MEMO
キッチン鋏サイズ:約21cm・重量約200g
※鋭い刃付けがしてありますので、お取り扱いにご注意ください
※直接火にあぶったりしないでください。硬度が落ちて切れ味が悪くなります