Envelope Select｜【かご展2024】［SUKOYA 迫田希久］Hast Korgar

白樺からの贈りもの。特別な一枚皮の小物入れ

スウェーデンの古くからの生活を伝えるように、伝統的な技術で白樺のかごをつくる迫田希久さん。最も古い技法でつくられる、シンプルなかご「Hast Korgar」をご紹介します。特別きれいな樹皮からしかつくれない貴重なかごは、まるで自然からの贈りもののように美しいかごです。

正方形（小）	4,950 円（税込）	正方形（小）
長方形（小）	SOLD OUT 6,050 円（税込）	長方形（小）
長方形（中）	SOLD OUT 7,150 円（税込）	長方形（中）
長方形（大）	SOLD OUT 8,250 円（税込）	長方形（大）

個数

＊価格は消費税込みの金額です

■大きさは白樺が決める。最も古い技法でつくられた貴重なかご

迫田希久さんの作品に使われている白樺は、エストニアやロシアなどから直輸入したもの。

手に入れた白樺の樹皮は、傷ついた部分などを除くと少ないときで20％ほどしか作品に使えないということもあるそう。そんな中から、全体が質のよい1枚を取るのは難しく、それだけ貴重なものなのです。▲2枚の白樺樹皮を折りたたんでつくられる、シンプルなかごです

面が広いので、それぞれの白樺の個性をじっくりと観察できます。どれも個性的で、自然の恵みをいただいているということをダイレクトに感じられます。

▲何度も裏返して見ていても、飽きることがありません▲裏

Hast Korgarという名前は、迫田さんの師匠であるBrorさんの一言で決まったそう。即席のかご、手早くつくるかごという意味で、最もシンプルで古い技術でつくられたものです。▲角4か所を折ってつくられています

留めは松の根でかがって。根が乾燥するときに発生する縮みで固く締り、強度が増します。

▲収穫した松の根

■使い方も自然の成り行きに任せて

今回つくっていただいたかごの大きさは4種類。▲左上から時計回りに長方形（小）、長方形（大）、長方形（中）、正方形（小）▲大きい方から、長方形（大）、長方形（中）、正方形（小）

白樺が決めた大きさのかごには、そのサイズにぴったりのものが見つかるはず。自然の成り行きに任せて、お好みのものを載せてみて。▲シンプルなデザインなので、どんなものをおいても絵になります

水洗いができるので、ちょっとしたおやつをのせるのもおすすめです。▲左から時計回りに、長方形（大）と振り出しトリ、正方形（小）、長方形（中）と振り出しライン

使わないときは重ねて置くと、こどもの頃に森の中でおままごとをしたときのことを思い出すような懐かしさを覚えます。

■水洗いができます

白樺の樹皮は抗菌作用があるので、直接食べ物を置いてもぱっと払えばそのまましまっても大丈夫。

耐水性があるため、水洗いも可能です。汚れてしまったり気になる場合は、やわらかいスポンジで軽くなでるように水洗いしてください。洗った後は水分をふき取り、しっかりと乾かして。

また、表面が乾燥してきたと感じたら、ハンドクリームを塗ってお手入れしてください。食品を載せたり、入れる面には蜜蝋、サンフラワーオイル、エゴマオイルの使用をおすすめします。
▲お道具立て

天然素材を使用しているため、大きさや表情がそれぞれ異なります。

また、使用上に問題がなければ傷やこぶもそのまま使用しています。どんな個体が来るのかは、届くまでお楽しみにしていてくださいね。

▲白樺の生きた証のように、美しい個性として作品にも表れています

白樺は使っていくうちに、徐々に飴色に経年変化していきます。▲左：約1年使用したもの、右：新しいもの

永く使い続けてほしいという迫田さんの考えから、壊れてしまったらお直しをしていただくことが可能です。（破損個所等によってはお直しできない場合もあります。）

■先人の教えをいまに伝える

家具製作を学ぶため留学したスウェーデンで、伝統的な生活や伝統工芸を学んだ迫田希久さん。そこで出会った素材が白樺でした。▲白樺の樹皮を処理しているところ

スウェーデンにおいては、寒い冬に耐えられる貴重な木材。家具はもちろん、生活雑貨や建材にも使われ、かつては白樺によって生活が支えられていました。そんな自然の恵みに感謝を示し、一度収穫した木材は余すことなく使用していたといいます。▲スウェーデン・ダーラナの冬の風景

迫田さんの作品では、使用上問題がなければ傷やこぶも、その白樺の個性として生かしています。作品に使えない部分も燃料に使用するなど、伝統を大切に、森への感謝を忘れないようにしているそう。

森の中で暮らし、伝統工芸を学んできた迫田さんだからこそ伝えられる先人の知恵、技術、当時のライフスタイルの感覚。伝統的な形や製法を出来るだけ失わないように、という誠実な作品づくりにも表れています。はるか昔からつくられていたものが、いまの暮らしにもきちんと馴染む。そんな伝統工芸の偉大さに出合わせてくれる作品をつくっています。写真提供：SUKOYA 迫田希久（7、19、20、22枚目）