IHも使える鉄瓶、白湯のための「Sayu」
水をまろやかにし、白湯を飲みやすくしてくれる鉄瓶。IH対応を可能にした鉄瓶「Sayu」は、「多くの方に鉄瓶で白湯を飲んで欲しい」という思いから生まれました。
■古くて新しい、空間鋳造の鉄瓶
「日本古来から伝わる、美・素・質を再構築した意匠を」と語るのは、空間鋳造の代表・岩清水久生さん。
岩清水さんはデザインを学んだのちに家業の鋳造業の道へ。現代でも使いやすく、美しい鉄の生活道具をつくっています。
その一つ一つがどこか古くて新しい、そんな感覚で惹きつけられます。デザインの軽やかさに加え、使う人を選ばない実用性に富む空間鋳造のかたち。
そこには美術工芸色の強い南部鉄器の研究に裏打ちされた技術があるのです。
■空間鋳造の「黒」
ドットのように可憐な伝統柄あられと黒の組み合わせがクールな印象の南部鉄瓶「Sayu」。キッチンやお部屋に置いても、空間を引き締め、凛々しくたたずむ様子が素敵です。
■IHでもガスでも使える潔いデザイン
安定のよい平たい底面のSayuはIH対応です。
鉄瓶で沸かしたまろみのあるお湯には身体に吸収しやすい鉄分が豊富。女性に不足しがちな鉄分を日々の暮らしのなかで自然に摂ることができます。
胃腸を温め、体温を1度上げるだけでも免疫力がアップするという人間の身体。
身体を温めることは、ふだんの体調管理はもちろん、便秘改善や女性のPMS改善も期待できそうです。
■洗練のフォルムに南部鉄瓶伝統柄のあられが映える
伝統柄を施し、IH寸法に合わせてつくられた「Sayu」は新旧の融合。
モダンに伝統柄を再構築して取り入れ、古くから伝わる鉄瓶の名残を現代にとどめています。
▲横広で重厚感のある見た目だけど、両方とも手のひらサイズ。
▲底面はこんな感じ
▲蓋をとったらこんな表情
■日常で「鉄瓶」を育てる楽しみ
白湯を飲む生活や、鉄瓶で沸かしたお湯でお茶やコーヒーを淹れるのは気になるけど、「うまく使いこなせないかも」と思う人も多いのではないでしょうか。
硬く、耐久性のある鉄は素材として優れものですが、短所は錆びやすいこと。
しかし、鉄瓶は植物のように育てる楽しみがあり、そこに鉄瓶の魅力が詰まっています。
1.お湯をまろやかにする湯垢
鉄瓶で繰り返しお湯を沸かしていると、カルシウムやミネラル成分が鉄瓶の内側に徐々に付着します。
これがお湯をまろやかにする理由です。使い初めにきちんと湯垢をつけることでサビも防止。
▲使い始めると内側に白い点々が生まれていく
2.時間の経過で鉄瓶の表面も変化
昔ながらの鉄瓶でよく見かけるのは表面が茶色くなったり濃い藍色の鉄瓶。これは経年変化によって生まれます。
釜焼きされた空間鋳造の鉄瓶は、内側も変化し、外側も表情が変わっていきます。
▲内部に湯垢が覆い始めるとともに口先や蓋周りにも変化が出ます
3.最初の3ヵ月は毎日使う
鉄瓶をサビにくくするためにも、使い初め3か月は湯垢を定着させるよう継続して使うのがおすすめです。
湯沸かしたお湯はその都度出し切ってください。お湯を出し切ったらすぐに蓋をはずし、余熱で乾かしてご使用ください。
▲小ぶりな台湾茶器と一緒に。お茶時間も華やぐ佇まいです
■万が一サビてしまったら……
空間鋳造の鉄瓶にはわかりやすい、サビのお手入れの説明書きが付いています。扱い方に関わらず、サビは出てくるものだそう。
次の工程を追うことによってサビをとることができます。
ブラシでサビを落とす → 次に煎茶葉で沸騰。弱火で煮出す→ その後、10時間待機 → 湯を湧かす
■風土が生む生活道具のかたち
空間鋳造の工房は岩手県奥州市にあります。奥州市や水沢市でつくられる鋳物のことを「南部鉄器」と呼びます。
発祥地である岩手県盛岡市は、豊富な資源や雄大な北上川の水流に恵まれ、鋳物の「型」をつくるための良質な砂や粘土が採れたことによって南部鉄器は広まりました。
南部鉄器は岩手が誇る伝統工芸品です。作り手が時代に即した価値をつくり、次の時代に道具を継承していく。
そんな道具の良さを存分に味わってみませんか。
SHOPPING MEMO
南部鉄瓶伝統技法 釜焼き仕上
IH対応(200V/卓上IH100V)
【大】
適正容量:800ml
満水容量:1000ml
重量:1440g
サイズ:幅 160mm、奥行 140mm、高さ200mm(取手まで)
【小】
適正容量:400ml
満水容量:500ml
重量:1040g
サイズ:幅 150mm、奥行 130mm、高さ145mm(取手まで)
※ご使用いただける熱源は、ガスコンロ、炭火、電磁調理器(IH)、ラジエントヒーターシーズヒーター、電気プレート、ハロゲンヒーター、ストーブです。電気調理器(IH)は、一部対応できない商品があります
※鉄瓶の内側は「釜焼き」という工程で酸化被膜をほどこし、湯の金気や赤さびを防ぐようにしています。この膜を傷つけないためにも内側をたわしでこすったり、洗剤を使って洗ったりしないでください
※食洗器は使用できません