麺や丼ものをおいしく、味わいある磁器の鉢
■歴史の遺産の陶石と向き合って
信頼するつくり手とともにものづくりをする東屋。 こちらの丼鉢は猿山修さんがデザインをし、佐賀県伊万里市の 文祥窯が制作しています。
文祥窯では、日本初の磁器に用いられた泉山鉱石を使用しています。
現在一般的に使用されている原料と比べると、扱いが難しい泉山鉱石。けれど 日本磁器の遺産ともいえるこの陶石を使うことが自分たちらしさだと考え、 試行錯誤の末復活させました。
白すぎない白、それを包む澄んだ青の釉薬、そしてかすれやにじみのある青の線。 その独特な佇まいがあたたかみを感じさせる丼鉢。
昔ながらの磁器ではあるけれど、少し外側に反った口縁の端など 洗練された意匠により今の私たちの食卓になじみます。
■同じものがない、それぞれの味わい
「綺麗に仕上げてしまわずに、なりたいように。」 文祥窯ではそうした考えのもと、作陶しています。
この丼鉢も若干の個体差や、土に含まれる鉄分による黒い点、 釉薬のたまり、生地のへこみなどが見られますが、むしろそれらが魅力として惹きつけます。
▲黒い点
▲釉薬の垂れ
▲生地のへこみ
ところどころに入る青い線もにじみがあり味わい深く、みんな同じ器もよいですが、個性がある器は日々使用しても飽きさせないもの。
自分だけのものとして愛着を感じさせるのではないでしょうか。
■料理を盛りつけやすく、美しく
高さが約9cmに対し、直径が約16.5cm。
底にかけてゆるやかにシェイプされているので見た目ほど重さはなく、 高台によって手で持ち上げやすくつくられています。
うどんやそば、ラーメンなどの麺類はもちろん、 親子丼や牛丼など丼メニューにもおすすめ。 器自体が主張しないデザインなので気負わず日常的に使えます。
澄んだスープを入れると、内側の白や青い線が見えてきれいな景色が 楽しめます。
■ひとまわり小さな「丼鉢文祥平」と合わせて
「丼鉢文祥」には、姉妹品の「丼鉢文祥平」があります。 こちらは一回り小さく、約2cmほど背が低い器です。
▲丼鉢文祥(右 こちらのページで販売している器です)と丼鉢文祥平(左)
比較的浅めで口縁にかけてゆるやかに広がるかたちは、 料理を美しくみせてくれます。 「丼鉢文祥」は汁物や丼として使うのによいのに対し、 「丼鉢文祥平」が副菜を盛りつけるのにぴったり。
二つ持っていると、器選びが楽しくなるはず。 例えば親子丼と漬物、牛丼とサラダ、そばと煮物などなど、 相性のよさを生かして色々な組み合わせをお楽しみください。
SHOPPING MEMO
素材:泉山陶石・呉須、白川釉石・土灰
サイズ:直径約16.5×9cm