霧がかった冬の朝に生まれる、光の輪
植物の持ち味を生かしながら編組する作家、itashiori。今展では冬の顔を持つ、籐のアクセサリーをつくってくれました。冬の美しい光景をイメージして編まれたブローチ「霧輪」を紹介します。
■冬の表情をもつ、籐のアクセサリー
「十二月という月は、ぐっと空気が冷たくなるのと反対に、世の中の雰囲気はどこか浮足だつような、不思議な華やかさがあるような気がします」そう話していた、いたさん。
今回の企画では寒さで縮こまりそうなこの時季に合わせて、心を照らしてくれるような、あたたかみのある作品をつくってくれました。
このページでご紹介する「霧輪」は、華やかな円形のブローチ。暗くなりがちな冬の装いをぱっと明るく見せてくれます。
寒い朝、霧に煙る空気に朝陽が差し込み光の輪ができる瞬間。そんな冬の情景を想い描きながら制作されています。
つけ心地の軽さも籐の魅力です。
見た目の印象も軽やかでモノトーンのワンピースやニット、コートなど重たくなりがちな冬の装いを軽快に仕上げてくれます。
■どの季節にもフィットする美しさ
リゾート感のある籐には夏のイメージがあるかもしれません。でも実は季節を選ばない素材。
特に天然素材の服と相性がいいので、ぜひ色々なコーディネートに取り入れてみてください。
十二月というテーマに合わせて、籐はこっくりと重みのある雰囲気に仕上げられています。これは生の籐芯を敢えて天日に晒すことで籐の身をしめ艶を出し、色肌に深みを持たせているから。
籐ならではの軽やかで繊細な持ち味がありながら、重めの装いにも浮かずになじむ華やかさは、まさに籐の冬の顔。
夏の爽やかな雰囲気とはまた違った、籐の表情をお楽しみください。
▲こちらの箱に入れてお届けします
■籐の個性が活きるように
素材の籐は東南アジアのもの。加工できるように水に浸けてふやかす下準備からはじまり、編み上げてから毛羽立ちを焼き、オイルで仕上げるまで。手間をかけながらひとつひとつつくられています。
■絵を描くように植物を編む人
つくり手のいたしおりさんは絵に携わる仕事を経て、籐を使ってかごやアクセサリーを編むようになりました。
絵を描く感覚で編まれた作品は、伝統的な技法を用いながらも自由な線を描き他にはない存在感があります。
幼い頃から野に咲く草花に魅了されてきたいたさん。最近では草飾りや暮らしの道具など、籐にとどまらず様々な植物の編組も。
誰かに育てられているわけでなくたくましく生きる野草のように、自然に暮らしに根付く美しいものを編みつづけています。
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《つくり手ファイル》野に咲く草花のように。/籐作家いたしおりさんSHOPPING MEMO
素 材:籐
サイズ:7×6cm(個体差があります)
※天然素材を使用しているため乾燥や湿気によりまれに接着部分が外れることがあります。水濡れにはご注意ください。
※強い負荷がかかりますと籐が変形する恐れがあります。
※乾燥が気になる場合は、お手持ちのオイルなどでお手入れしてください。
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