時間をかけて、自分だけのものになるお盆
■「運ぶ」がちょっと楽しくなる
キッチンからテーブルへ、またテーブルからキッチンへ。
毎日、幾度となく繰り返される「運ぶ」。せっかくならお気に入りの道具で軽やかにいきたいものです。
ご紹介するのは、東京都荒川区の坂見工芸の職人さんによるお盆。回転する板にへらと呼ばれるローラーをあて、くぼみをつくる「へら絞り」という熟練の技でつくられています。
美しいリムやシンプルな姿は、目にすると清々しい気持ちよさがあります。そしてこのお盆は育っていくものだから、選んだときからが永いお付き合いの始まりです。▲猿山修さんのデザイン。素材は真鍮銀めっき、真鍮の2種類。サイズも2種類あります
▲美しいリム。幅は約2cm▲こちらは真鍮銀めっきの大
■どう育っていくかは、お楽しみ
まず素材は2種類。真鍮に銀めっきを施したものと真鍮の2つがあります。どちらにも使われている真鍮は、適度な硬さで加工がしやすく、耐久性もある素材。
最初はそれぞれぴかぴかですが、時間とともにくすんだ色に落ち着いていきます。というのも、このお盆は経年変化を楽しむことを前提としているので、変色防止のコーティングはしていません。
▲左から真鍮銀めっき、真鍮。どちらも木のテーブルとの相性がいい
真鍮銀めっきは白い柔らかな色調がだんだんと黄みを帯びていき、真鍮はあめ色に変化していきます。特に銀めっきは手や器がふれる場所に「アタリ」といわれる風合いが出てきます。どのように変わっていくのか想像するとわくわくします。
もしゆっくりと変化をさせたい場合は、水、油、指紋がついたら、拭き取ってください。真鍮は水につけておくとサビがでますのでお気をつけくださいね。
▲磨きによるキズも趣きを感じます
■大のよさ、小のよさ
素材の次はサイズのご紹介。大小の2種類があって、大が直径29cm、小が24cm。高さは両方とも2cmです。▲左から小24cm、大29cm
普段よく目にするお盆に近いサイズは29cmの大サイズ。使いやすい大きさで、ティーポットとカップを一緒に運ぶことができます。
▲大きめなティーカップとティーポットをのせて
小サイズはちょこっと運ぶのに便利な大きさ。グラスだったら3~4つぐらいでしょうか。またテーブルで使う調味料やジャム、バターなどを置くのもおすすめです。食卓が華やかになります。
あとは小物置きにして玄関先に置いたりと、インテリアとしても使いやすいサイズです。▲見慣れた朝の風景もお盆にのせると特別なものに。こちらは真鍮の小
SHOPPING MEMO
素材:真鍮/真鍮、銀めっき/真鍮、銀めっき
サイズ:大/直径29cm×高さ2cm、小/直径24cm×高さ2cm
重量:大/420g、小/300g
※磨きによるキズや一部色が変色している場合があります
※使ったあとはやわらかい布で乾拭きしましょう