大切に育てたいから。天然毛ブラシで革のお手入れ
お手入れをする時間も心地いいものになれば、ケアが習慣化できるかも。そんな視点で選んだ、ドイツのブランド「TAPIR」の皮革ケアアイテム。ほこり落とし、そして艶出しのための馬毛ブラシをご紹介します。
■革製品を大切に使うために
経年変化していくものだからこそ、大切にしたい天然皮革のお手入れ。
エンベロープでも天然皮革の靴やバッグ・小物を扱っているので、よいケア用品があったらいいなと思っていました。
色々なブランドがある中で私たちが選んだのが、ドイツ生まれ「TAPIR」の製品。
お世話になっている革靴作家さんも「TAPIRのアイテムは使い勝手をよく考えられたアイテムが多いのでおすすめですよ」とおっしゃっていて、ぜひみなさまにご紹介したいと思いました。
TAPIRではさまざまな道具を手掛けていますが、まずは最初に揃えるなら……と選んだのがこのページでご紹介している「艶出しブラシ」と油性ワックス「レーダーバルサム」です。
■ブナ+馬毛の天然素材ブラシ
「艶出しブラシ」は、持ち手がブナ素材。ドイツ南西部の山岳地帯シュバルツバルトの計画植林材が使われていてます。
亜麻仁油での仕上げによって木も自然な表情のまま。出番を待つ姿も雰囲気があって素敵です。
ブラシの素材はいくつかある中で、牛革など一般的なレザー製品におすすめの馬毛を選びました。素肌にあててみても痛くなく、やさしいやわらかさです。
TAPIRの方が教えくれたのがブラッシングの重要性。革製品のお手入れは意外にブラッシングが大切なのだそうです。
「衣類のケアと少し似ていて、使用後はブラッシングでその日の汚れやホコリを落としておくことが大切なんですよ」とおっしゃっていました。
■スタッフが使ってみました
スタッフが愛用しているレザーシューズをお手入れしてみました。
使ったのはこちら。
(1)艶出しブラシ
(2)レーダーバルサム
(3)古布(コットンなど天然素材がおすすめ)
(1)まずは艶出しブラシでほこりを落とします。
(2)ブラシ(または古布)にレーダーバルサムを少量とり、薄く均一にのばします。
※つけすぎると白く浮き出ることがあります。時間とともにブラッシングで薄れていきますが、気になる場合は植物性オイルなどで落とせるそうです
(3)よく馴染んだら円を描くように柔らかく(歯磨きより優しく)靴の内側かかとのほうから磨いてください。塗ったあとに手でマッサージするようとさらに効果的です。
(4)磨き終わったら、ブラシ(または古布)で余分なバルサムを磨くように落とすと艶がきれいに出ます。
ブラッシングをかけるだけでも靴のお手入れには効果的ですが、さらにレーダーバルサムを使うと革の表面に保護被膜がつくられ、しばらくはブラッシングだけで艶がよみがえるそう。この艶が出なくなったら次のお手入れのサインだそうです。
靴だけでなく、他の革アイテムにも使えるので手に取りやすい場所にあるとケアが習慣化されそうです。
▲ついでにレザーのクッションカバーにも
履く度に、久しぶりに履く前に、あるいは気が向いた時に。お手入れのタイミングは人それぞれかもしれませんが、こうやって手をかけることで革アイテムへの愛情につながりそうです。
■自然素材だけでつくるレザーケア製品
TAPIRはドイツ北西部にあるアーメルゼンという村で1983年に生まれました。
そのはじまりは、創業者が天然成分だけで皮革用のワックスをつくりたいと思ったことから。
調査と研究を重ねて出合ったのが100年以上前のレシピ。それをもとにつくられた石油系のオイルや有機溶剤を使用しない製品は、40年以上経った今も小さな工場でつくりつづけられています。
ものづくりにあたって環境保全に沿った原材料を可能な限り使用し、製品テストには動物実験を行わないなど自然環境に配慮したアイテムを手掛けています。
▲ユーモラスなバクのロゴマーク(TAPIRとはバクを意味します)も相まって、TAPIRの製品は使う度にあたたかい気持ちにさせてくれます
SHOPPING MEMO
素材:ブナ(ドイツ産)馬毛
サイズ16x4.3cm(毛の長さ約3cm)