芯までしっかり火が通る、伊賀焼の鍋
■伊賀の土と釉薬を使って
陶磁器の名産地の一つ、三重県伊賀。かつて琵琶湖の湖底であったというこの地では、耐火度の高いやきものに適した土が採れるのだそう。伊賀の土でつくられた鍋は、食材にしっかりと熱を伝え煮炊き料理をおいしくしてくれます。保温性がすぐれているので、火からおろしても冷めにくくあたたかさが持続。鍋料理以外に、ごはんを炊いたり、煮物やスープづくりにと年中活躍してくれます。職人が土をこね、ひとつひとつつくられた鍋は、ドーム型の蓋がついて丸みを帯びたかたち。奇をてらわない素朴さは、いつまでも飽きずに使えます。
■飴のようなつやつやとした光沢感の「黒飴」
「土と釉薬は同じ山のものを使え」という先人の教えを守り、於福鍋には釉薬も伊賀産が使われています。同地で採れた灰や長石を原料にした釉薬。黒飴はまさに飴のようなつやつやとした光沢感。その茶色がかった黒は全体を引き締め、主役になるような貫禄があります。
■軽さが魅力の鍋
深さがあるつくりの於福鍋。七寸は2~3人分、八寸は3~4人分に最適な大きさです。重さは、個体差はありますが一番小さな七寸で2kgほど。その佇まいからは想像できない軽さです。土鍋にしては軽量であることも、エンベロープでご紹介したいと思った理由の一つ。道具を出す億劫さが払拭されるから、自然と出番が多くなるのではないでしょうか。こちらは【sample sale】としてご用意した七寸サイズ、八寸サイズです。通常販売品の「於福鍋」はではありませんので、ご注意ください。▲七寸サイズは本体2mmほどの小さな欠けがありますが未使用です▲八寸サイズは撮影に一度使用しているため、外側の底にすす汚れがあります
■気持ちよく使うために気を付けたいこと
鍋が届いたら、まずはお粥をつくって「目止め」をしてください。デンプン質の膜ができて、水漏れやひび割れを防げます。
気を付けてほしいのは、水気がついたまま火にかけないことと、熱い状態で水をかけるなどの急冷をしないこと。ひび割れの原因になります。使い終わったら中性洗剤で洗い、カビが発生しないようよく乾燥させてください。▲丼鉢文祥平、菜箸、醤油差し
SHOPPING MEMO
素材:伊賀土、黒飴釉
サイズ:七寸/約直径21×13cm、八寸/約直径24×15cm